性病(性感染症=STD)は主に性行為から感染する病気のことを指します。感染病自体は10種類以上もあり、潜伏期間や症状もそれぞれ異なります。性病の中には自覚症状がなく、検査をすることで初めて性病にかかっていたことに気が付くと行った場合も少なくありません。
また、性病を放置することが不妊の原因にもなり、また、妊娠したとしても流産や死産、先天性異常などを引き起こす可能性があります。将来、妊娠・出産をお考えの場合、検査による早期発見と早めの治療が重要となります。
妊娠する前に一度性病検査を受けておくことが一番理想的ではありますが、もし妊娠中に性病が分かった場合でも、お医者さんに相談の上、出産までに治療をするようにしましょう。
性病によって流産しなかったとして、出産時に性病にかかっていることで、産道で赤ちゃんが性病に感染し、無事生まれたとしても、出産した赤ちゃんに大きな影響を及ぼす可能性があります。
●梅毒
梅毒の場合、お腹の中の赤ちゃんには、胎盤を通して感染するおそれがあります。赤ちゃんへの影響として、奇形や胎児死亡の発症率が高くなります。
●淋病
膿のようなおりものが出ますが、自覚症状が無く、症状が悪化すると不妊の原因にもなります。また、感染したままの出産は、産道で赤ちゃんにまで感染してしまいます。
●クラミジア感染症
淋病同様に自覚症状はほとんどありません。出産時の産道感染は20~30%ともいわれ、赤ちゃんへの結膜炎や肺炎の危険もあります。
●性器ヘルペスウイルス感染症
水泡を伴った発疹が皮膚や陰部にでき、痛みをともなうこともありますが、症状が出ない場合もあります。妊娠中初期の感染は胎児奇形になる確率が上がり、後期の場合、早産や水痘感染になるおそれがあります。
●尖形コンジローム
痛みはあまりありませんが、放置すると将来的に癌になる可能性があるため、必ず受診が必要です。妊娠中の感染は、産道での感染のおそれがあり、赤ちゃんへの予防のために帝王切開での出産となる場合もあります。また、赤ちゃんが感染した場合、呼吸器乳頭症という喉にイボが出来る病気を発症します。
●膣カンジダ症
性交渉以外にも体力低下などが原因で発症する場合があります。激しいかゆみやヨーグルト状のおりもなどの症状が現れます。まれに産道感染を起こすこともあり、赤ちゃんの皮膚炎や口内炎の原因となるおそれがあります。
妊娠後にも妊婦健診で性病の検査は行われます。しかし、少しでも早めに検査して治療しておくことで、妊娠時のリスクも低下し、早期に発見・治療できれば、赤ちゃんへの影響も解消できます。
性病の検査なので、病院に行くのは気が進まないかもしれませんが、最近ではブライダルチェックといった方法もありますし、また婦人科検診などの際にお医者さんに相談するという方法もありますので、将来、妊娠・出産をお考えの方は積極的に性病検査について考えてみもいいのではないでしょうか。性病は、「早期発見、早期治療」が重要なことを忘れないでください。
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